保険外併用療養費制度

現在、保険外併用療養費制度が大きく変化しています。4月から患者申出療養が新設されますが大山鳴動鼠一匹で、先進医療Cが創設されたという評論をされる方もいますが、薬剤問題解消と関係して整理しないと全体像が見えてきません。

また、選定療養も見直し議論が本格化しそうで、2018年に向けて大きく変化していきそうです。全ての背景にある医療制度改革の根本原理を理解してないと民間保険の将来性を誤ると考えています。

新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。

お蔭様で昨年は順調に、お取引企業様へのコンサルタント業務、アドバイザリー業務に加え、

執筆、講演および業界紙等を含めた情報発信も継続することができました。

中でも、上梓できました「がんとがん保険」も保険業界のみならず研究者の方々からも、

ご好評をいただき、多くの方に目を通していただくことができたことについては、

心より感謝申し上げます。

今後も、一般消費者向けの出版なども予定しておりますので、ご期待をいただければ幸いです。

中医協開催(9/30)患者申出療養概要報告

9月30日中医協で患者申出療養の制度設計(案)について報告がありました。

この報告に従い、今後省令が出される予定です。

保険承認を目指す制度となったため、実質先進医療と変わりません。安全性や有効性(評価基準は先進医療と同じ)等の審査を行う場として

患者申出療養評価会議が新設されます。先進医療から保険適用外とされ外された医療は、建前上患者申出療養では実施できなくなります。

規制改革会議の議論とは、全く変容した制度になりました。

結局、大山鳴動鼠一匹で、あたかも先進医療Cができたような制度で、制度概要案を見る限り先進医療と患者申出療養の差異が明確ではありません。

ほぼ、未承認薬剤対応の制度になっており、日本版CU制度と言えますが、日本版CU制度は、別途川田議員から導入要望書が提出されています。

実施機関としてがん診療連携拠点病院が報道されていますが、明確ではありません。がん診療連携拠点病院が資料に触れられているだけです。

初回後の追加実施施設は、臨床研究中核病院が判断し、地方厚生(支)局に届出することになりました。

患者の費用負担も保険外併用療養費は診療報酬算定方式で、「患者申出療養に係る特別料金の費用」は先進医療の技術料の

取り扱いと同様になっています。