リサーチレビュー追加いたしました。

 新年明けましておめでとうございます。

平成29年度第1号のリサーチレビュー「医療機関の臨床研究指針改正と生保実務」を掲載いたしました。改正個人情報保護法に関連したゲノムデータ取扱いに関係する臨床研究指針の改正案の概要が確定しましたので、生保実務への影響について報告しております。

がん罹患者予後調査について

今年、はじめてがん罹患者およびがんサーバイバーの長期予後の大規模データが公表され、罹患者の就労問題とも関連して各学会で大きく取り上げられています。

がん既往者の保険引受けの特別条件も、このデータに基づき大きく見直しが可能になっています。当研究所でも、死亡保険における妥当な特別条件の試算を行っております。

なお、就労者の傷病による失業原因の1位は圧倒的にメンタル問題、2位ががん療養、3位その他というデータが産業医から報告されています。

日本癌治療学会が開催されました。

がん治療の最大の学会は、日本癌治療学会と日本臨床腫瘍学会ですが、10月20日から22日まで癌治療学会が開催されました。

医療技術の面では、分子薬理学の進歩による個別化医療とプレシジョンメディシンの推進について、また社会医学の面では罹患者の就労問題に焦点が当てられた学会になっていました。

患者申出療養第一号承認へ

平成28年9月21日患者申出療養評価会議が開催され、患者申出療養制度を利用した第一号の申請が承認されることになりました。先進医療Bの終了した医療に該当します。先進医療を保障している民間保険会社が、患者申出療養の保障を提供していない場合は、不完全な保障しか提供していないという制度論上の問題を抱えているということになります。現在では、まだ民間保険業界で保障を提供しているのは1社しかありませんので、早期に患者申出療養への保障が充実されることを希望します。

がん保険関連ニュース

既に多くの方が、ご存知のことと思いますが、来年「がんの進行度分類」が変更される予定です。当然、進行度に関連した商品を販売されている会社の商品には影響が考えられ、営業における商品説明・支払いとトラブルが懸念されます。