現在、予定している主なテーマは以下のとおりです。生命保険を取り巻く現時点の問題および将来の問題を取り上げています。これらの研究結果から消費者にも理解していただく必要のある情報は「お役立ち情報」のコーナーで情報提供と解説を行ってまいります。
消費者にとって実際に役立つ研究でなければ研究の意義は無く、実務家が行う必要もないと考えています。
保険医学全体としての課題
- 商品認可と金融行政
- 消費者契約法前提の危険選択・保険実務と保険法(告知書設計、約款設計)
民法改正論議の影響 - 保険引受けにおける保険医学的判断基準
- 保険医学と生命保険倫理学(任意保険の危険選択と契約自由の原則)
- 医学の進展と危険選択
- 金融ADRと医学的審査および保険医学の関わり
個別課題の解説
①商品関係
- がん保険の問題点 がん認定基準
- 引受緩和型医療保険のリスク構造
- 超長期保険、終身保険の医学的リスク管理
- 連生保険の問題
- リビングニーズ支払の会社別基準
- 重大疾病保障の動向と問題点
- 難病保障と民間保険の役割
- 性別保険料と諸外国の動向
- 公的健康保険連動型手術給付金の医学的問題点
- 契約者サービス・付帯サービスという実質的現物給付の流れ
②約款
- 約款のわかりやすさ
- 傷害保険における内因と外因の競合
- 商品行政のあり方と過度な商品開発競争
- 業界に先駆けた某社の災害関係約款の改訂
- 契約前発病不担保条項と最近の同条項制限規定の約款対応
- 高度障害保険金の契約前発病不担保条項適用について
- 消費者団体訴訟制度と約款
③募集
- 契約能力と適合性原則 契約者選択はどうすればよいか
- 窓販弊害防止措置としての小口規制の問題点
④危険選択
- 契約者の選択(高齢者販売の問題点と危険選択)
- 診査医の告知受領権の問題
- 米国医療保険の危険選択
- 告知書限度を巡る問題
- 危険選択と節税保険商品
- ブローカーでない乗り合い代理店の危険選択
- 適正な死差益管理と選択手段の関係 保険種類別
- 無配当保険における死差益の妥当水準
- 特別条件の妥当性、割増保険料と解約返戻金
- 契約締結における契約自由の原則と社会的公平性
- 告知書研究
⑤社会保険
- 公的医療保険の免責導入について
- 先進医療の保険適応とその限界について
⑥保険給付
- 保険給付と公序良俗について
- 個別会社支払い基準の問題(告反因果関係、入院通算、契約前発病)
- 給付金取得目的の治療拒絶
- 医療過誤と災害認定
- 放射線治療と50Gyの問題
- 精神障害と免責、精神障害者の事故
- 告知義務違反解除における主観的要件
⑦その他
- 医学的モラルハザードの分析、類型化と対応、日本におけるマネージドケアについて
- 医療機関主導モラルハザードの防止策 、行政的対応の可能性
- 医療保険改革後の米国
- EUのantidiscrimination directive
- 承諾前事故と告知書有効期限